2010年11月01日

ストレスコーピング(Stress coping)  vol.2

ストレスコーピング

ストレスコーピングの例
 前回のストレスコーピングの説明で、自分は、この方法を使っているなとか、あまりコーピングしていないかも・・・など、少しご自分の日常のコーピングのパターンを振り返られた方もいらっしゃるかもしれません。

 今回は、ストレスコーピングを実際やってみるとどんな風になるの?という例を「ストレスの自覚」、「問題焦点型のコーピング(問題中心型のコーピング)」、「情動焦点型のコーピング(情動中心型のコーピング」の観点からみてみたいと思います。

会社員Aさんの場合

 会社で、様々なストレスにより、うつ病を繰り返してしまうAさんがいました。もう繰り返すのは嫌だなと思い、復職後は、自分の今の体調に合ったストレスコーピングを使うことを目標にしました。

 まずは、再発しないために、ストレスを自覚することが必要でした。もともと根をつめてしまうタイプのAさんなので、気付かぬうちに、オーバーワークをしてしまいます。そこで、上司にも理解してもらい、しばらくは、定時で仕事を切り上げることにしました。このように、時間に限りをもうけることで、無理をしすぎないようにしました(ストレスの自覚)。

 もうひとつは、Aさんは、ストレスがたまると眠れなくなるというサインが出るので、このサインが1日でも出たら、何かストレスになっていることがないかを自分で考えるようになりました(ストレスの自覚)

 ストレスの自覚ができるようになれば、あとは、それをどうコーピングするかです。Aさんは、どんなストレスコーピングをしたのでしょう。

 Aさんの自覚したストレスの大きなものは、会社の上司から、よく思われたいという思いが強く、上司から言われたことは、どんなことでも断らずに仕事をしていたため、知らず知らずに仕事も増え、無理が積み重なってしまうということでした。

つまり、これまでのAさんのストレスコーピングは、自分がひたすら我慢して耐える、という方法だったのです。ただ、度をこえてしまうと、コーピングにならず、病気となってあらわれてしまったのでした。

Aさんは、復帰して、仕事も軌道にのり、まわりの人もAさんが病気だったということの認識がうすれ、仕事が増えてきて、しんどいと感じるようになりました。そこでAさんは、「自分は、まだうつ病の治療中なので、無理はできない」ということと、「自分はここまでの仕事はできるが、これ以上はできかねる」ということを上司に伝えました(問題焦点型のコーピング)。このことで、上司にもAさんの立場を理解してもらうことができました。

また、毎日仕事に取り組むということは、それなりにストレスが積み重なるものです。Aさんは、休みの日には、気分転換の散歩、庭仕事をするなど、なるべく仕事と離れて、ストレス発散を心がけました(情動焦点型のコーピング)

また、月1回継続しているカウンセリングにも通い、自分の1ヶ月を振り返って話をすることで、自分が無理をしないで働いているかどうかの確認と修正を、カウンセラーと行いました(情動焦点型・問題焦点型のコーピング)

このように、Aさんは、ストレスを自覚できるように工夫をしながら、問題中心型コーピング、情動中心型コーピングをうまく使いつつ、自分のストレスを、我慢するだけでなく、ときには向き合って対処する方法も身につけることができました。

人によって、どういったストレスコーピングを選ぶかは様々です。日頃から、なるべく沢山のストレスコーピングを見つけておくと、大変なときでも、すぐ思い出して対処することができるようになります。
posted by MSCOスタッフ at 13:55| カウンセリング・キーワード