2014年10月09日

架空ケース:「周囲の目が気になり、自分にダメだししてしまう」

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<架空のケースを元に、実際に起こりがちな悩みとカウンセリングのアプローチを紹介しています>
 (2016.8.31 「周囲の人の目を気にしてたり人と比べて、自分にダメだしばかりしてしまう。」より改題・改稿)

 オフィスワークをしているAさん(30代 公務員 女性)。

 彼女は周囲に溶け込んで仲良くすることを大事に仕事をしていました。次第に上司からも信頼されるようになって、ひとりで任されることも増えてきてきました。しかしそうするうちに、周りの人の目がとても気になるようになってきました。
 そんな中で、頼ってくれる後輩は明るくていい子。他の人ともうまく付き合って、どんどん仕事を覚え、楽しそうにしています。そんな後輩が悪いわけでもないのに、顔を合わせると「ダメな自分より出来る子」に感じられて、なんだかイライラしてしまいます。そしてそう感じてしまうことがイヤになって自分にダメだしして落ち込んでしまいます。

悩みの構造
 周囲に溶け込もうとすることは協調性の表れですし、人間関係を温和なものにして安心して過ごせる居場所を作ります。反面、人に溶け込むうちに、合わせることが当たり前になり過ぎて、自分がわからなくなってしまうこともあります。Aさんが大事にしていたことには良い面と悪い面があるわけです。

 Aさんは、人に合わせるうちに信頼されるようになっています。これは自信につながってもいます。でも、いざひとりで任された仕事で自分の力を発揮しようとすると、溶け込むばかりではいられません。そうなると、どう振舞ったらいいのかわからない。 「合わせることに気を使う」⇒「周囲の目が気になる」という形に展開してきたようです。

 Aさんの「周囲の目が気になる」という悩みは、これまで自分にとって良い面になっていた「合わせること」から生まれているようです。そこに気付くことで、自分の悩みの構造を知ることになります。

 そして、先輩である自分に頼って周囲の人と楽しく付き合っている後輩は、自分が仕事を任せられる“成長”によって、なくなってしまった“妹”キャラクターをしているようで、自分の“席”を奪われたような気がするものかもしれません。そうすると、後輩と顔を合わせると、自分の居場所がなくなったような不安を感じることになってしまうのです。

こころのパターンのリフォーム
 Aさんは、周りに上手に溶け込んでいるのが良い人間関係だと思っていました。そうしないと職場で居場所がなくなる、周囲の人に嫌われてしまうと思っていたようです。

 カウンセリングでは、本人にとっては当たり前のことでも、そう思うようになった理由や経験があるのではないか、と注目します。例えば、Aさんは小学校でクラスでの流行にのらなかったことやちょっとした自己主張が、からかいの的になってしまってつらい思いをしたことがあるとか。その経験が、それから後のAさんの友達作りを変えて行ったかもしれません。

 意識しているわけではないのですがこころのどこかに理由や経験があって、いつの間にか自分の振舞いのパターンになっていること。それが、無意識に自由なはずの振舞いをしばっていることがよくあります。そしてそれは、何かのきっかけで悩みになってしまうことが多いのです。

 カウンセリングでは、そのパターンを抽出して組み直し、過去からのパターンを今の自分にあわせてリフォームしようと、話し合っていきます。
posted by MSCOスタッフ at 18:47| 架空ケース